大阪市東成区今里にあります鍼灸治療院リーチです。股関節の安定と中殿筋の重要性についての筋膜リリース的考察です。
どこにあるの?
お尻の外側、骨盤の上部

中殿筋はお尻の外側に位置し、骨盤の上部に広がっています。日常の動作で股関節を安定させる役割を担っており、歩行や片足で立つときに重要な筋肉です。
起始部
中殿筋は腸骨と呼ばれる骨盤の外側面から起始します。腸骨は骨盤の大部分を占める骨で、身体の側面に位置しています。
停止部
中殿筋の停止部は、大腿骨の大転子と呼ばれる太ももの骨の上部にある隆起部分です。股関節をまたいで骨盤から大腿骨へと走り、脚の動きに影響を与えます。
支配神経
中殿筋を支配するのは、上殿神経です。上殿神経は腰神経叢から分岐し、中殿筋や他の殿筋群に働きかけ、股関節の動きを調整します。
どんな動き?
中殿筋は主に股関節の外転に関与します。これは、脚を横に広げる動作です。さらに、中殿筋は歩行中や立っているときに股関節を安定させ、片足で体重を支える際にも大きく関与します。
また、中殿筋の前部線維は股関節の内旋(脚を内側に回す動き)にも関与し、後部線維は股関節の外旋(脚を外側に回す動き)をサポートします。これにより、中殿筋は多方向の動きをサポートし、股関節の動きの柔軟性を確保します。
具体的な動作
- 外転: 脚を外側に広げる動作。日常の動作では、歩行時に骨盤を安定させたり、片足で立ったりするときに重要です。
- 内旋: 中殿筋の前部線維が働いて脚を内側に回す動き。歩行や走行の際に股関節の安定を助けます。
- 外旋: 中殿筋の後部線維が脚を外側に回す動作をサポートし、股関節の柔軟な動きを補助します。
拮抗筋は?協力筋は?
拮抗筋
中殿筋の外転作用に拮抗する筋肉は、内転筋群です。内転筋群は股関節を内転させ、脚を内側に引き寄せる動きを行います。このため、外転と反対の動きを担当します。
また、中殿筋の前部線維が行う股関節の内旋に拮抗するのは、股関節を外旋させる筋肉群です。具体的には、外旋六筋(内閉鎖筋、外閉鎖筋、上双子筋、下双子筋、大腿方形筋、梨状筋)が挙げられます。
協力筋
中殿筋の外転作用に協力する筋肉は、小殿筋です。小殿筋は中殿筋の下に位置しており、股関節の外転において中殿筋とともに働いています。さらに、中殿筋は大腿筋膜張筋とともに股関節の外転と内旋をサポートします。
関係する症状は?
股関節の外側の痛み
中殿筋が硬直したり、過度に緊張すると、股関節の外側に痛みが生じやすくなります。この痛みは、歩行時や立っているときに強くなり、股関節の動きが制限されることがあります。特に長時間の歩行や立位で痛みが増すことが特徴です。
腰痛
中殿筋が緊張すると、骨盤の動きが制限され、その影響で腰部に負担がかかります。このため、中殿筋の機能不全や過度の緊張は腰痛の原因となることがあります。片足で立ったり、歩く際に痛みが増す場合、中殿筋が関与している可能性があります。
歩行の障害
中殿筋が弱化すると、歩行中に骨盤が不安定になり、「トレンデレンブルグ歩行」と呼ばれる歩行障害が現れることがあります。これは、片足に体重をかけたときに骨盤が傾き、バランスが崩れる状態を指します。これにより、歩行時に痛みや不安定感が生じます。
ランナー膝(膝外側の痛み)
中殿筋が硬くなると、ランナーやスポーツ選手に見られる腸脛靭帯炎(ランナー膝)の原因になることがあります。これは、膝の外側に痛みが生じ、歩行や走行時に特に強く感じられる症状です。中殿筋の機能不全が原因で、股関節が正しく動かないと、膝に余分な負担をかけることがあります。
中殿筋は、股関節の動きと骨盤の安定に非常に重要な役割を果たす筋肉です。特に歩行や立位において重要な筋肉であるため、緊張や機能不全があると様々な症状が発生します。適切なケアを行い、中殿筋の健康を保つことが大切です。
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解剖画像は「ヒューマン・アナトミー・アトラス」からの引用です。







