大腿四頭筋

大阪市東成区 今里 にあります鍼灸治療院リーチです。
腰痛の原因にもなりうる 大腿四頭筋 について筋膜リリース的考察です。

  1. どこにあるの?
    1. 太ももの前
    2. 起始部
      1. 大腿直筋だけが二関節筋
      2. 内側広筋・中間広筋の起始部面積は広い
      3. 外側広筋はちょっと長い
    3. 停止部は膝のお皿
  2. どんな動き?
    1. 股関節の屈曲・膝関節の伸展
  3. 拮抗筋は?
    1. 大腿二頭筋・半腱半膜様筋
  4. 関係する症状は?
    1. 膝 痛
    2. 腸脛靭帯炎
    3. 反り腰
    4. ストレッチでは伸びない広筋
    5. 太ももでは広い範囲で筋膜が重なっている

どこにあるの?

太ももの前

太ももの前の筋肉です。
人間の体で一番大きな筋肉ですが

外側広筋がいそくこうきん中間広筋ちゅうかんこうきん内側広筋ないそくこうきん
の3つの単関節筋と
二関節筋の大腿直筋だいたいちょっきんをあわせた
4つの筋肉の束です。

起始部

大腿直筋だけが二関節筋

大腿直筋

四頭の中で大腿直筋だけが二関節筋で腸骨の下前腸骨棘から起始し股関節を越えます。

内側広筋・中間広筋の起始部面積は広い

3つの広筋は大腿骨から始まります。

停止部である膝のお皿は膝を曲げても
大きく移動はしません。
さらに図2・3・4に示すように
内側・中間広筋は 大腿骨の付着部が広く
強い力を発揮するようにストロークが短く
できています。
中間広筋は収縮して膝関節の伸展に関わりながら下から大腿直筋を支えます。

外側広筋はちょっと長い

外側広筋は他の2つの広筋より起始部が上にありちょっと長く大腿骨の外側を包み込むように覆っています。

大腿筋膜張筋から続く腸脛靭帯が
ベルトのように外側から押さえつけ
深層浅層の関係を作ります。

停止部は膝のお皿

停止部は四頭ともに膝蓋骨です。
いわゆる膝のお皿です。

膝蓋骨下方から
膝蓋靭帯が伸び脛骨粗面に付着し
ここが実際の大腿四頭筋停止部になります。

どんな動き?

股関節の屈曲・膝関節の伸展

蹴る動作

膝関節を伸展させます。
大腿直筋は股関節の屈曲に作用します。
サッカーでボールを蹴る動作に相当します。

拮抗筋は?

大腿二頭筋・半腱半膜様筋

膝関節を屈曲させる
大腿二頭筋・半腱半膜様筋が拮抗します。ハムストリングスと言われるもも裏の筋肉です。

ハムストリングスを固くしていると膝関節伸展の抵抗になるのでパフォーマンスを低下させます。ストレッチで重点的に行われるのはそのためです。

関係する症状は?

膝 痛

使いすぎなどで拘縮すると膝蓋骨を持ち上げ膝痛へ繋がります。

腸脛靭帯炎

外側広筋は腸脛靭帯とは長く広い部分で密着しています。筋膜の滑走が良好でないと炎症の原因になります。

反り腰

慢性的に腰が悪い人は
直立していても膝が軽度屈曲しています。
骨盤が傾き 腰椎から上を反らせるいわゆる反り腰の状態になっています。
これは大腿後面の筋肉が
縮んでるせいなのですが
同時に大腿前面にも負荷がかかり
骨盤を起始とする
大腿直筋のせいで前に傾けます。
そのとき外側広筋は筋膜を介して
大腿直筋を引っ張ります。
私見ですが骨盤前傾を診るとき
大腿直筋だけでなく外側広筋もリリースしたほうが効果的です。

ストレッチでは伸びない広筋

太もも前面のストレッチ

よく行われる
足首を持ってかかとをお尻まで引き寄せ
ももの前を伸ばすストレッチでは
3つの広筋は引き伸ばせません。
それは他動的に行っても同じです。

大腿前面ストレッチの模式図

大腿直筋が伸びるのでストレッチが全く無駄とは言えませんが
・重いものを持ち上げる。
・全力で走る。
など膝を酷使する運動を行ったあとストレッチのみではメンテナンス不足になります。 

スポーツ選手
特にサッカーやラグビーなど
毎日走り回って 練習しているとケアがストレッチだけではメンテナンス不足になります。

太ももでは広い範囲で筋膜が重なっている

 大腿直筋 ・外側広筋・内側広筋は
大腿筋膜張筋腸脛靭帯縫工筋
長く広い範囲で筋膜同士が接するため
互いの滑走不足を起こします。
その筋膜を剥がすようなリリースが
効果的です。 

また中間広筋は深層に位置し
手では届かないため
刺鍼がもっとも効果的です。  

膝蓋骨直上の筋膜が重なるところの図

ダッシュをするとすぐ膝上が辛くなってベストのパフォーマンスが発揮できない。
階段や坂を登ったあと膝上がつらいなど
大腿四頭筋の筋膜リリースは
そういった方におすすめです。


あなたのご来院を
心からお待ちしております。